過去最高の雇用者数を更新-厚労省公表「障害者雇用状況」より
公的機関や一定規模の民間企業には、障害者雇用促進法により、一定の割合で障害のある方を雇用することが定められています。ひとくちに「障害」と言っても、その種別は身体・知的・精神と3つに区分されています。過去最高の雇用者数とは、どのような内容だったのでしょうか。
雇用者数・実雇用率ともに過去最高となる
厚労省が公表した令和3年「障害者雇用状況」によると、民間企業の雇用障害者数、実雇用率のいずれもが過去最高を更新しました。
障害者雇用促進法が定める民間企業の法定雇用率は、令和3年3月1日以降2.3%となっており、今年から新たに43.5人以上45.5人未満規模企業が「障害者雇用状況」の報告対象に加えられています。
民間企業に雇用されている障害者数は597,786.0人(前年比19,494.0人増、3.4%増)で、18年連続で過去最高となりました。
障害の種別では、身体障害者359,067.5人(対前年比0.8 %増)、知的障害者140,665.0人 (同4.8%増)、精神障害者98,053.5人(同11.4%増)と、いずれも前年より増加し、特に精神障害者の伸び率が高くなっています。
法定雇用率達成企業の割合は低下
また、企業規模別に雇用障害者数を見ると、新たに報告対象となった43.5~45.5人未満規模企業では2,080.0人となったほかすべての企業規模で前年より増加しています。
算定基礎労働者数に占める雇用障害者数の割合である、民間企業における実雇用率は、10年連続で過去最高の2.20%(前年2.15%)となった一方で、法定雇用率達成企業(50,306社)の割合は47.0%と対前年比1.6ポイント低下しています。