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【外国人技能実習生をめぐる問題】いまの状況と高まる違反率への対策とは?

    
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【外国人技能実習生をめぐる問題】いまの状況と高まる違反率への対策とは?

厚生労働省は、平成31年・令和元年の外国人技能実習生の実習実施者に対する労働局・労基署による監督指導、送検等の状況を公表しました。

外国人技能実習を巡っては、その一部で労働環境の劣悪さや人権侵害の問題等がクローズアップされてきました。

今回の公表結果をみても、依然として違反率は約7割と高く、改善の進まない状況が続いています。

技能実習生に対しての法令違反率

今回の実習実施者への監督指導の状況をみると、全体9,455件のうち6,796件(約72%)で、労働基準関係法令違反が認められています。

平成27年以降を見ると、いずれの年も約7割 と高い違反率で推移しています。

技能実習生の受入人数が多い職種(機械・金属関係、食料品製造関係、繊維・衣服関係、建設関係、農業関係の5職種)に関連する業種別にみると、最も違反率が高いのは「建設」(79.6%)で、次いで「食料品製造」(70.9%)、「農業」(70.8%)、「機械・金属」(68.8%)、「繊維・衣服」(68.6%)の順となっています。

違反事項の内訳・申告内容

違反事項では、労働時間(21.5%)や使用する機械等の安全基準(20.9%)に関するものが多く、次いで割増賃金の支払(16.3%)の順となっています。

また、技能実習生が労働基準監督機関に対して法令違反の是正を求めた申告は107件となっています。

主な申告内容は、①賃金・割増賃金の不払(98件)、②支払われる賃金額が最低賃金額未満(16件)、③解雇手続の不備(12件)の順になっています。 

【申告事例】割増賃金の不払い

申告事例では、調査の結果、8人の技能実習生について、月80時間を超える時間外労働に対する割増賃金が時間額450~600円で支払われ、深夜・休日労働に対する割増賃金はまったく支払われていませんでした。

また、定期賃金の一部を「帰国時に支払う」としていた結果、賃金が最低賃金を下回っていました。 

このケースでは、指導の結果、不払となっていた割増賃金(過去2年分)および定期賃金の不足額、総額約780万円が支払われています。 

【送検事例】時間外労働を隠蔽・賃金未払い

技能実習生に関する重大・悪質な法令違反が認められたとして、送検された件数は34件となっています。

具体的な送検事例としては、技能実習計画にない始業時刻前の小売店清掃等の時間外労働について、約1年間にわたって割増賃金を支払っておらず、三六協定の上限時間を超える時間外労働とともに、実際よりも短い虚偽の労働時間記録を作成し、時間外労働を隠蔽していた事案が挙げられています。

その他、最低賃金法違反や割増賃金の未払い等について、虚偽の賃金台帳を提出するなど悪質な事例では罪証隠滅のおそれから事業主を逮捕した上で送検しています。

外国人材受入れへの対策

2019年4月からは外国人材の受入れ拡大に向けて、新たな在留資格として特定技能制度がスタートしています。

その前段階に位置づけられる技能実習制度において、最低賃金違反、残業代不払など労働基準関係法令の違反が蔓延している状況には早急に対策を講じ、適切な労働環境を整備する必要があると言えます。 

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